主な運動の種類 |
●ウォーキング
誰でも気軽に始められ、ケガや故障の心配も少なく、健康維持や脂肪燃焼にも最適な万人向けの全身運動です。
日常生活に積極的にウォーキングを取り入れて習慣化したい。
ジョギングでは、足首、膝、腰に体重の3〜4倍の衝撃が加わるため 、膝や腰などの故障を起こしやすいことが指摘されていて、
心臓への負担も大きく、ジョギング中の突然死も少なくない。
また、ジョギングなどの激しい運動では、細胞に障害を与える活性酸素が体内で発生しやすく、
健康作りや脂肪燃焼の目的の為には、ウォーキングのような適度の運動の方が、むしろ効果が高いことが実証されています。
※正しいウォーキングとは
普通に歩く速度では遅すぎる。通常よりも速めのスピードで視線はまっすぐ前を向き、
あごを引いて10m位先を見る感じに視線を持っていく。腕は脇を締めて、前後に大きく振る。
肘は90度くらいに開く。膝は平地ではなるべく曲げず、つま先で地面をけるようにして踏みだし、かかとから着地する。
歩幅は肩幅よりも少し広めにする。これらを守りながら、毎日1時間位行うのが理想的である。
ウォーキングに特別な道具や服装は不要だが、できればシューズはウォーキング専用のものを選びたい。
服装については吸湿、発汗性のあるものがよい。飲料水とタオル等は忘れずに。
●エアロバイク
最近は家庭用も普及しているが、心拍数測定機能のあるものを選ぶのがコツ。
これがついていないと脂肪燃焼のタイミングが計れません。エアロバイクの良い点は、膝関節に負担がかからないので、
膝に故障のある人や、中高年になってから運動を始める人、高度肥満者も安心して取り組める。
一般的な使用法としては、1時間続けられる負荷で、1分間に120〜130位の心拍数に設定する。
つま先でペダルを踏むとふくらはぎが太くなる。
●トレッドミル
こちらは歩行タイプ。速度、負荷(傾斜をつける)が設定できる。
ウオーキングと同様、姿勢や、足運び、腕の振り方など正しく行うことで効果は大きくなる。
一般的な使用法としては、時速5kmくらいのウオーキングから始め、徐々にスピードを上げていき、
最終的には時速10kmくらいまでスピードアップする。心拍数は120〜130ぐらいにキープして約1時間続ける。
●ステップマシン
左右独立のペダルを等速運動で交互に踏み降ろすことで、運動効果をより高くすることができる。
階段を登るような動作をするわけだが、カロリー消費量はかなりのものになる。
運動パターンには様々なバラエティがあるが、特に難しい技術を必要とせず、初心者も短期間でレベルアップできる。
●アクアビクス
陸上の約12倍という水の抵抗があるので、筋肉運動の効果は大きい。更に
水中で行う運動は浮力の働きにより、血液循環が良くなる。また、水中では身体が体温を保持するためにエネルギー消費を行うので、
さらに運動するとより効果が上がる。骨や関節に衝撃がない分、それらがウイークポイントの人も安心してできる。
更に脂肪燃焼 |
●脂肪が燃えるしくみ
クエン酸回路が関与している。運動するためのエネルギーの糖質(グルコースとグリコーゲン)と脂肪を燃やしてATPを取り出し、ATPが筋肉を動かす。糖質は無酸素で分解されると完全燃焼せず、乳酸が溜まり、疲労の原因となる。
酸素があるとクエン酸回路が回り、完全燃焼する。
*クエン酸回路は簡単な式にすると
「炭水化物+ビタミンB1」+「脂質+ビタミンB2」+「タンパク質+ビタミンB6」→「エネルギー」+「Co2」(二酸化炭素)+「H2O」(水)
*グリコーゲンは小腸で吸収されたブドウ糖をエネルギー源として肝臓や筋肉に蓄えられる。
肝臓に蓄えられたグリコーゲンは主に中枢神経系を正常に働かせるためのエネルギー源となり、
筋肉中に蓄えられたグリコーゲンは運動時に直接利用するエネルギー源となる。
*ATPとは筋肉中にあるアデノシンという化学物質にリンが3つ結合したアデノシン3リン酸という物質のこと。
脳から筋肉を動かす指令が来ると、3つのリンの内の1つが結合から離れ、高いエネルギーが発生し、筋肉を収縮させる。
皮下や内臓の周囲についた体脂肪が分解され、血液中に脂肪酸(リパーゼ)となって溶け出る。
→脂肪酸が筋肉中に取り込まれ、燃やされると水と二酸化炭素となって体外に排出される。
●体脂肪が落ちるプロセス
体脂肪が分解→血液中に脂肪酸となって溶解→脂肪酸が筋肉中に取り込まれる
→燃焼により水と二酸化炭素になり体外に排出→脂肪細胞中の油滴が縮小
※体脂肪は普段は脂肪細胞という細胞の中にストックされているが、運動をしたり、食事制限により、体脂肪がエネルギー源として使われる。このとき、体脂肪が分解されて、脂肪酸となり血液中に溶け出す。脂肪酸は血液に乗って、エネルギーを必要とする筋肉に運ばれる。筋肉は脂肪酸を燃やして運動エネルギーとし、脂肪は水と二酸化炭素に変わるが、水は尿となり、二酸化炭素は呼気となって、体外に排出される。脂肪細胞の数は減らすことはできないので、減量につなげるには、この細胞を小さくするという方法しかない
のである。
●最大心拍数の算出法
「最大心拍数(拍/分)」=「220−年齢」
※有酸素運動の経験により個人差がある。
●運動時の心拍数を測る必要性
運動中に心拍数を測り、確認することが脂肪燃焼のカギとなる。トレッドミルやエアロバイクには搭載されているものもある。
腕時計型のハートレイトモニターを着用すれば、随時確認ができて便利。
脂肪燃焼を促進するためには最大心拍数の60〜80%で運動を行う。
●運動強度の算出法
「運動強度(%)」=「運動時心拍数÷最大心拍数」×100
脂肪燃焼の目的なら、80%位の高い運動強度で20分〜30分位断続的に行うか、
70%位の中程度の運動強度で1時間位連続して行うかのどちらかの方法を選択する。初心者や中高年者は後者が適する。ただし、心拍数が上がりすぎてしまい、呼吸が追いつかないほどの高い強度の運動では、無酸素運動に近くなり脂肪が燃焼せず、また糖質も完全燃焼しないので疲労物質の乳酸が残り、心臓にも負担をかけてしまう
ので注意したい。
●消費エネルギーの算出法
エアロバイクなどにはカロリー消費量が表示されるものもあるので、大体の消費量を知ることができるが、ウォーキング等では実際、どの位のカロリー消費が行われているのかわからないのが問題である。
しかしこれはMETs値を利用して計算することができる。
*METs=「運動時の代謝量÷安静時の代謝量」で、消費エネルギーの計算式は以下の通りである。
「消費カロリー(kcal)」=「METs×体重(kg)×時間(h)」
※実際に有酸素運動システムを行っている時間で計算する。動き始めのストレッチやクールダウン、中休みなどの時間は省くので60分のレッスンであれば、その3分の2あたりの時間となる。また、足の可動域が小さい場合はこれより低くなる。
燃焼した脂肪の算出法
「燃焼脂肪(g)」=「消費エネルギー(kcal)」×「運動強度(%)」÷「9(kcal)」(脂質エネルギー)
以下に代表的な運動時のMETs値を示しておく
ウォーキング(時速4km) | 3 |
ウォーキング(時速6km) | 5 |
ジョギング(時速8km) | 7 |
ジョギング(時速10km) | 11 |
ジョギング(時速12km) | 12.5 |
サイクリング(時速16km) | 5〜6 |
水泳 | 4〜8 |
ゴルフ(電動カート) | 2〜3 |
ゴルフ(バッグをかつぐ) | 4〜7 |
テニス | 4〜9 |
サッカー | 5〜12 |
バレーボール | 3〜6 |
バスケットボール | 3〜12 |
●体脂肪燃焼の順序と効果が表れるまでの期間
体脂肪は燃焼するのに、(1)血液中の脂肪、(2)内臓脂肪、(3)皮下脂肪という順番があるため、
脂肪を燃焼させるためには、30〜60分くらいは運動を持続した方がより効果的である。また、体脂肪減少の効果が見た目にも確認できるのには約1ヶ月かかる。
●1週間あたりの運動頻度
エアロビック・トレーニングは週3〜5日程度行う。それ以下となると脂肪燃焼効果は薄れる。また、週5日から週7日行う場合の差はあまりないが、その反面、週6日以上となると障害の発生する率が高くなる。特に初心者は注意するべき
ことは、運動を始めると心肺機能は早い時期に高まるが、
靱帯、腱、骨などが強くなるには時間がかかる。軟骨に関しては成人はトレーニングを重ねても強くならない。このため心肺機能や筋力の増加に合わせて運動強度を高く、回数を多くするとこれらに負担がかかってしまい障害の原因となる。
●脂肪燃焼持続時間
エアロビック・トレーニング後は筋肉の温度が上がり、その後も糖質(炭水化物)を摂るまでは脂肪燃焼促進状態が続く。
●運動前の食事
有酸素運動をする時間帯で、一番脂肪燃焼効果があるのは、朝起きてすぐの何も食べてない状態。
身体はエネルギーが足りないのを察知し、蓄積された脂肪をエネルギーにしようと燃やし始めるからである。逆に満腹の状態だと、食べたものがエネルギーに変わるだけで、身体に蓄積された脂肪は使われない。朝一番が無理なら、昼でも夕方でも食事の前の空腹時に運動するのが効果的。
●運動後の食事
食事制限を一切せず、エアロビック・トレーニングだけで脂肪燃焼して減量するのはかなり難しい。
運動後は体内の糖質も消費するため、肝臓のグリコーゲンが消費され、空腹中枢を刺激するので消費した以上に食べ過ぎてしまうことが多いからだ。
脂肪燃焼を促進させ、毎日のようにトレーニングするなら、中程度の強度の連続した運動を1日に何度か行うのが疲労度も軽く、長続きする。
●運動中の汗について
運動中の汗は体温を下げて、より長くエクササイズを続けられるようにするためである。その量は心肺機能や体重、運動経験などにより個人差がある。
また、運動後に体重が減るのは、発汗により体の水分が減ったためで、水を飲んだらすぐに元に戻る。よって、運動時にサウナスーツなどの着用や、厚着をするのは間違っている。体温が上がり過ぎると、運動中に出る体脂肪を分解させるリパーゼという酵素の働きが鈍くなり、脂肪燃焼効果は弱まってしまう。
●運動中の水分補給
こまめに補給し、1回に飲む量は200ml位までが吸収を妨げない。糖分が2.5%、塩分が0.2%程度の水が一番体への吸収が早い。ただの水では体内の塩分濃度が下がり、けいれんを起こす危険性もある。また、糖の濃度が高すぎても胃や腸で吸収が遅くなり、バテやすくなる。
●運動前のカフェイン飲用
運動前にコーヒーをブラックで飲むと、脂肪燃焼率が上がるという説があるが、コーヒーや紅茶、玉露などに含まれるカフェインは、体を冷やす働きがあるため、摂りすぎると代謝が落ち、かえって脂肪が燃焼されに
くくなる可能性がある。また、ビタミンB群を破壊する作用もあるのでダイエット向きとはいえない。
●運動前後の糖分摂取の作用
運動直前に糖分(砂糖など)を摂取すると血糖値が急上昇し、運動によりインスリンの分泌が更に高まり、
その後血糖値が急降下して一気に疲労を感じてしまう。また運動直後に糖分を摂ると、インスリン濃度が上がり、血中に分解された脂肪をまた体脂肪へと押し戻してしまう。運動直後の疲労回復にはクエン酸を補給するとよい。
●運動後のアルコール摂取
運動後のアルコール摂取は、運動で高まった血圧をさらに上げ、心臓に必要以上の負担をかける。
そして、尿と一緒にビタミンB群、パントテン酸が流出する。また、アルコールによる活性酸素の発生により、ビタミンE、カルシウム、マグネシウム、カリウムも失われる。
●筋肉運動も併用して行う
脂肪燃焼を目的とするなら有酸素運動を主とし、基礎代謝量を向上させるためにもダンベルやマシンなどを使って、 筋肉に負荷をかける筋肉運動も併用するのがベスト。
マフェトン理論 |
最近注目されているマフェトン理論とは、すべてのトレーニングを「エアロビックゾーン内の心拍数で行う」というもの。 本当は更にいろいろな事柄が追加されるが、ここでは大まかな土台を解説します。
エアロビックゾーンの出し方は「180公式」を用いる。"180-年齢±α"で算出した数字を越えないようにトレーニングすれば間違いないでしょう。 そして、その目標心拍数まであげるのに、10分〜15分ほどかけ、目標心拍数に達したら更に10分〜15分、 そして心拍数を下げるのにまた10分〜15分をかけて終了する。これによって、カラダの毛細血管に充分な刺激を与え、脂肪燃焼効果を高める効果が期待できる。
また、有酸素運動を始めてから20分ほどたつと、脂肪分解酵素リパーゼの活性を高めるホルモン(アドレナリンやノルナドレナリン)の分泌が高まってくる。 脂肪燃焼のゴールデンタイムのためにもマフェトン理論は理にかなっていると言える。
A | 病気にかかっている。あるいは 治ったばかりor投薬を受けている。 |
180-年齢-10 |
B | 怪我などでトレーニングから遠ざかっていた。風邪をひきやすい。 | 180-年齢-5 |
C | 過去2年間、それなりのペースでトレーニングを続けている。 | 180-年齢 |
D | 2年以上トレーニングを続けている。ケガもなく、風邪もひかない。 | 180-年齢+5 |
筋トレと有酸素運動の関係 |
マフェトン理論だが、これはそもそも有酸素運動のみを使った理論。 しかし、有酸素運動だけを続けていると、筋肉量が低下し、もともとの基礎代謝まで低下してしまう。 健康なダイエットを考えるなら 筋トレ+有酸素運動 の組合わせを実践するのがよい。
ジムなどでよく見かけるのはバイクマシンやトレッドミルなどの有酸素運動系のマシンをじっくりやってから筋トレを始めるやりかた。 ウォーミングアップで5分程度なら有効的かもしれないがカラダを引き締めようとするなら先に筋トレをおすすめする。
筋トレを先にする理由は、脂肪分解酵素リパーゼを分泌するまでにかかる時間は約20分。
しかし、最近はリパーゼ以外に注目を集めている成長ホルモンの分泌を考えて欲しい。
成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、タンパク合成などを促すホルモン。これは成長期以外でも睡眠時や筋トレなどの刺激によっても分泌される。
そしてこの成長ホルモンがリパーゼの量を増やす働きがある。
ちなみに、成長ホルモンが分泌され始めてから脂肪分解を活発にするのに約1時間程度。そして分解が始まればその効果は数時間は持続する。
ここで有酸素運動を行えば更に脂肪燃焼効果を上げることができるというワケである。
先に有酸素運動を行ってしまうと、成長ホルモンの分泌は抑えられてしまう。
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